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    第5話 フィニッシュはハイキックでKO勝ち!
     士心館館長の林悦道先生は、私にとって古流喧嘩術の師であり、これまでに著作を3作、DVDを2作、世に出し、それらのいずれにも取材・編集・制作に携わらせていただいた。
     林先生が喧嘩術を学んだ喧嘩師は、こう教えてくれたという。
     「何をやりたいか、まず決めてしまえ」
     結末を明確に設定していれば、実現のための手段や準備がおのずと明らかになる。
     これは、喧嘩に限らず、事業の計画など、社会全般に通じることだ。
     試合もまた然り。
     選手が、この試合をどういうものにしたいか?明確な展望がなければ、練習の内容や練習への取り組みは曖昧なものになってしまう。
     藤枝さんに、この試合を何で決めたいか?尋ねてみた。
     答えは…
     「ハイキックで倒したい」
     であった。
     何と遠大で難しい決め手だろう。
     しかし、そんなことは無理、と言ってしまったら、本人から可能性の芽を摘み去り、私にとっても自らの限界を露呈することになる。
     私の挑戦でもあるのだ、絶対に否定はしないぞ。
     「はい、ハイキックで倒しましょう」と答え、試合の結果は、ハイキックによるKO勝ち、を目標にした。
     相手との身体的相関関係や、試合に向けての技術体系から実現可能な線で考慮し、ハイキックで倒すために2つの方法を選択した。
     第1の方法は、テッサーイでダメージを与えてのテッスーンサーイ(左ハイキック)。
     テッサーイで相手の腕にダメージを与えることができれば、相手は前かがみになる。
     また中段へテッがくるだろうと懸命に防御を固めることになるから、蹴り足の角度を少し変えてテッスーン(ハイキック)へ変化させると、顔面に蹴りが入りやすくなり、KOにつながる。
     これは、中山猛夫氏が行っていた、中段から上段へのつなぎで倒す、すでに確立された有名なセオリーだ。
     もうひとつ、右の攻撃を解禁して倒す方法も準備することにした。
     左足を左斜め前に踏み込み、相手の両腕ガードの間から、スナップを利かせ右足の甲であごを蹴り上げる。
     左前構えの相手に右のハイキックを入れるには、これも定石的な方法で、私もこの流れでテッスーンクワーを当てることが多い。
     ハイキックでKO勝ちというフィニッシュを実現させるため、最終の手段は、上記の2つとした。
     試合の展開は、1ラウンドの2分を4つに分ける。

     ヽ始〜40秒:ポンしながらのティープサーイを一定のリズムで出し続けて相手の動きを止める
     41秒〜1分20秒:ポンからテッサーイでダメージを与える
     1分21秒〜1分40秒:ハイキックも交えて中段上段の攻撃をすべて繰り出し、KOを狙う
     ぅ薀好20秒:攻撃をテッサーイのみに絞っての連打

     ハイキックで決めるという「第1希望」を実現するのはの段階で、もしそこでKOできなければ、残り時間の20秒でとにかく手数とラッシュで攻めきり判定を勝ち取る。
     こうして出すべき攻撃と時間もすべて決めて、それらを前提にして練習すべき内容を決定し、シャドー、サンドバッグ、ミットで仕上げていくことにした。
    (つづく)
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