三鷹の孝真会ではなく、新宿の会場へ場所を移しての開催です
心臓震盪を引き起こす本拳を実験。奇しくもハート型をしたクッションを使用して
予備動作なしの本拳が衝撃を生み出します。川嶋先生いわく「来るのがわかっているから、死にません(笑)」
川嶋佑先生の創始された「崩導」の体験会に参加。
本論に先立ち、緩んだ靭帯でも、結合によって無反動化ができ、強くなる!という衝撃的な原理の解説と体験から始まりました。
手首の結合(適切な角度をつける)、足首の結合が、さまざまな技へ応用できます。
結合は身体操作、それによって促される現象が無反動化です。
無反動化の前提があって、本題へと進みます。
構えた状態で、いろいろな方向からの力に耐えて結合の部位などを自覚し、「静動」を学びます。
そこから、「本拳」と、本拳が可能にする心臓震盪、その方法論が解説されました。
後半では、よく使われる無心という状態に、いきなり達するのではなく、4つの段階を経ることによって、理解や到達がしやすくなる流れを指導されました。
すべての通じる要訣として「やるぞ!」という気持ちが邪念である、が提示されました。
イチロー氏が、キャッチボールをしゃべりながら行ったら、良い動きになった例を挙げられたことは衝撃でした。
川嶋先生は、格闘研究塾などでも、集中や思い込みを排することを指導されます。
それを実行する方法として「しゃべりながら技を出す」「見ない」といったことがあります。
ムエタイのジムでは、タイ人の先生たちが、ミットの最中、話しかけたりしてくれて、これが脱力と弛緩につながり、たいへんありがたく感じています。
20代で道場に通っていた頃は、道場でおしゃべりするなんて、もってのほか、と思っていました。
しかし、そうした思い込みや集中が、反応の遅れや不要な疲労を生じさせてしまうことを、川嶋先生から学びました。
今回の崩導体験会の結論は、川嶋先生がすでにブログ https://ameblo.jp/karatedokoshinkai/entry-12494024565.html?fbclid=IwAR1wcjJh3ALvps72pkJsQS_V5696TiMe3tYgUoSDfR3vizm9PdCP-8txJFc
で語られている通り、「『さあ!これから稽古を始めるぞ!』という意識すら邪念!」に行き着きました。
崩導を体系化すること自体が、崩導の本質から外れること、とも川嶋先生は述べています。
しかし、崩導とは、川嶋先生の発見された理論、技術、方法、上達法の総体と見なせると思います。
崩導を、太極拳など武術の一体系と認識するのではなく、あらゆる戦闘行為に通じる理、と理解することによって、殺しの技術を高めるために生まれた訓練法である格闘技にも、確実に効果をもたらすものだ、という確信が、この体験会を通して高まりました。
ムエタイの試合に向けて個人指導をしていただいていたとき、川嶋先生が常に言い聞かせてくれた「何かをしょうと思わない。何も考えない。相手の呼吸を読み、初動をとらえる」という要訣に、別の経路から辿り着いた感触も得ることができました。
川嶋先生、今回もご指導ありがとうございました!